NYダウが為替動向に影響を及ぼすことは広く認知されていることです。
今回は特に株高局面で、市場参加者のリスク許容度が大きくなり、
結果豪ドルなどの高金利通貨が買われる傾向を利用したトレード戦略を
試してみます。
使用したデータはAUDUSD,NYダウ,USDJPYの3つ。
まず、日次リターンの直近X日間の平均をその標準偏差で割った値を考えてみます。
この値をAUDUSD,NYダウ,USDJPYでそれぞれ計算して比較。
3つの中で
NYダウが最も大きいときがAUDUSDの買い条件、
逆にNYダウが最も小さいときがAUDUSDの売り条件です。
また、NYダウが最大ではなくなったら買いポジションを決済します。
つまり、ここでの株高とは、あくまでAUDUSD,USDJPYと比較して高くなってるかどうかで定義しており、NYダウそのものが上昇していることとイコールではないことに注意してください。
◆期間:1999年1月~2010年8月6日
◆対象通貨ペア:AUDUSD
◆トレード数:359
◆勝率:59.9%
◆獲得pips:6665.3pips(スプレッド3pips考慮済み)
◆PF(プロフィットファクター):1.59
◆PR(ペイオフレシオ):1.07
◆1トレードあたりの平均損益:18.6pips (標準偏差132.5pips)
◆最大ドローダウン:1347pips

ちなみにAUDUSDの買いのみでトレードすると以下のように
損益曲線はもっときれいになり、PFも
1.97まで良化します。

2000年から2001年前半にかけてマイナスの期間がありますが、
これについてはこの戦略を元々の
意味を考えれば当然のことです。
なぜマイナスになるか?
ちょっと考えればわかるはずですし、その対応策も思いつくでしょう。
そしてシステムをもっと一般化できるはずです。
Comment
こんにちは。
ここでの日次リターンとは終値-始値ですか?
>IPAさん
こんばんは。
日次リターンは
(終値 - 前日終値)/ 前日終値
を使用しました。
いろいろ試してみてください。
お疲れ様です。
比較にUSDJPYを入れているのがミソでしょうか。
なかなか思いつかない発想でした。
>Taiz0さん
こんばんは。
USDJPYを入れなくても、AUDUSDとダウの関係だけでAUDUSDを買う戦略でもそこそこうまくいくと思います。
USDJPYを入れると、ドル買いフローが生じている期間を回避できるかもという思惑で入れてみました。
NYダウと高金利志向との相関関係というのは、考えたことがなかったですね。m(__)m
あと、標準偏差の使い方も非常にナイスで、サヤ取り等にも応用できそうですね。
「ご馳走さまです。」というのが、率直な感想です。(笑)
>NYダウそのものが上昇していることとイコールではない
なるほど。
おもしろい考えですね。
バックテスト期間が長期なのに見事な結果ですね。
勉強になります。
ありがとうございました。
落ちました。(^^;)
トレシグで試してみましたが、結構奥が深そうですね。
フィルター1枚かましたら、
PF 2.48
獲得pips 7683.1pips
RR 1.38
という結果のものもありました。
バグかカーブフィッティングの可能性大ですが・・・
多くの反響があり、ちょっとびっくりしてます。
ちょっと私用でバタバタしてますので簡潔に。
>takechanさん
>サヤ取り等にも応用できそうですね。
おっしゃる通りです。
できれば言わないでほしかったですけど(笑)
>saru999さん
考え方を気に入っていただきありがとうございます。
何かの参考になれば幸いです。
>saltfreakさん
そうなんです、シンプルですけど奥は深いです。
また勉強会で議論できればいいですね。
Page Top