本気でシステムトレーダーになりたい人のための意見交換ブログ
いつも拝見させていただいております。特にインターマーケット戦略については貴重な情報を公開していただいていると感謝しております。 (余計なお世話ですが)ファクターの評価期間を短くするのはいかがでしょうか?ただ長期的に有効なファクターは魅力的ですが。
> ファクターの評価期間を短くするのはいかがでしょうか? Phaiです。コメントありがとうございます。 短くとって直近の傾向に適応させようとするとバックテスト上のパフォーマンスは低下してしまうんです。 これまで逆指標化になることはあまりなく、またなっても一時的ですぐに回復しています。 今回もそうなってくれるといいのですが。
はじめまして。 第一感として、予測値と実測値が逆相関になってしまっているなら、逆相関のときには売買を逆にしてみればいいのではないかと思いました。 試しに1ファクターでR^2が2%程度のシステムを作ってみて、逆相関のときに売買を逆にしたらどうなるかを見てみましたが、案に相違して、惨憺たる結果になりました。 一時的に正相関から外れる動きがあっても、元に戻ろうとするものらしく、下手なことはしないほうがいい場合もありそうです。 今回の場合もそうであればいいですね。 役に立たない意見で申し訳ありません。
>ひろさん はじめまして。Phaiです。 > 正相関から外れる動きがあっても、元に戻ろうとするものらしく、下手なことはしないほうがいい場合もありそうです。 一応これまでは元に戻っていますので、そのまま経過を見て結果を報告したいと思います。 相関が崩れたときに新しい相関についていくかどうかという問題は、システムによってうまくいく場合もありますしそうでない場合もあるので難しいですね。 > 試しに1ファクターでR^2が2%程度のシステムを作ってみて さらっと書かれてありますが、1ファクターでR^2=2%程度をぼんぼん作れるというのはすごいと思います。
こちらはN225の寄り引けですが、おそらくロジックは似た感じじゃないかと思います。 複数の指標を説明変数に用いて、まず各指標単独での相関から当日のN225の売買係数を決定し、それらの係数を加重平均して最終的に売買どちらか判断する、という一種の「一人ポートフォリオ」戦略なんですが、、、 (これらの説明変数の中には、ひろさんが書かれているように直近で逆相関になったら売買を反転させるような仕組みを取り入れたものもあります。 各説明変数によって、この反転システムが機能するものとしないものがあり、その因果性については私も未だ研究&勉強中という感じです。) 今年ここまでのPFは1.0を大きく割り込んでしまってます。 ただしまだ予測区間の中なのでそれほど心配はしてなくて引き続きフォワード経過観察中です。 以下定量的な分析でなくあくまで雑感ですけど、ウチのは市場が割りと順調に上向いていた3月頃までの成績が非常に悪く、逆に市場が停滞しだして以降若干持ち直してきてる感じです。 上述した直近の相関性による売買の反転ロジックを組み込んでいるモデルも組み込んでないモデルも、年明け以降一様にパッとせず、反転機能のあるなしと直近成績の良否には関連性は感じられないですね。 短期的に日本が世界に比べて若干デカップルしてる、ということでしょうか? こうした場合、時間が経ってくると乖離した分を埋め合わせるような動きも出てくるので、まだパフォーマンス回復への期待は捨ててませんが、、、 日本が30年ぶりくらいに貿易収支が赤転したり、超長周期なファンダメンタル要因に変化が起こってきてるような気配を感じなくもないので、システムトレーダーにとってはストレスの掛かる時代になるのかな~。。。なんて思ったり(^^;
私は現在日中足のストラテジーしか走らせていないので、実際のところどうなのか判りませんが、日足寄り引けの場合、1年に250回程度しかシグナルが出ないので、相関が効かなくなった兆候を掴むのが遅れる懸念がありますよね。 私なら、先ずはその3つのファクターを使って日中足で上手く回転を効かせた戦略が構築できないか検討してみると思います。変数が24Hr開いていないと難しいのかも知れませんが... あと、難しいことは良く解りませんが、妥当性検証に1000のサンプル数が必要なのであれば、日中寄り引けシステム構築に4年分のデータが必要で、稼動後1年儲けようと思えば、資金フローが5年間変わらないことを前提としなければならないのかと思います。サンプル数を増やすため、HSI、SGX等でも同等の変数を使って、同じような考えが他市場でも機能しているかも検証してみては如何でしょうか? この程度しか思いつきません。
> 3月頃までの成績が非常に悪く、逆に市場が停滞しだして以降若干持ち直してきてる感じです。 同じですね(笑) 私のシステムもそうです。3月の勝率は33%でした(涙) 4月はなんとかプラスで終えました。 以前からの不調になるタイミングの傾向や、2、3月日経が相対的に強かったときにシステムが不調になったという点を考えると、このシステムは日本の低成長にベットしているような特徴を持ってるのかなと。。。
> コバンザメさん > 相関が効かなくなった兆候を掴むのが遅れる懸念がありますよね。 そうですね。データ数が必要な相関を見るんじゃなく、何か別のスイッチようなものを見つけることができればいいのですが。 今の戦略は長期的にまずまず機能してくれそうな感じなのですが、週単位、月単位では成績が安定しません。実際に運用してみると、明らかにモデル外のファクターが効いている感覚がある日と、強い手ごたえを感じる日、2つがはっきり分かれています。 なので、日中足でやるとしても今のファクターが効く日とそうでない日を予測するような仕組みを考えておかないといけないのかなあと思っています。
積率相関係数の場合は外れ値の影響を受けやすいので、相関があるかどうかは外れ値を除いたデータで見たほうがよいと思います。σ以上と±σ以内と-σ以下の3つの領域に分けて相関の特徴をみるという方法もあります。 掲載されている図では過去も今年も優位な相関はないような気がするので、より踏み込んだモデルを作らないと実運用は難しいのでは。お互い頑張りましょう。
>べんけいさん 適当な期間で正規化して外れ値処理を行ってみました。 2σ、3σで丸めてt値はどちらも6.0以上ありますので過去の有意性は確認できます。 正規化したデータ値の範囲によって相関の特徴を見るというやり方はあまり試したことがないので参考になりました。 ありがとうございます。
こんにちは。2点ほどコメントさせてください。 (1) 3ファクターモデルとのことですが、交互作用項 (相互作用項) は追加してらっしゃいますか? つまり、ファクターを x1~3 としたとき、モデル式に x1 * x2 や x1 * x2 * x3 などの積項を付与されているかどうかです。私の場合は、特別視することなく交互作用項あり・なしの両バージョンを作ってフォワードテストして、生き残ったものを使うというスタイルなのですが、経験から言うと、今のところ、交互作用項ありの方が優勢かなという結果になっています。 (2) 回帰木 (分類木) が良いかも?しれません。 この記事と同じような寄り引けシステムで、線形回帰分析と回帰木を比較したときの結果をご紹介します。ついでに、(1) の交互作用についての比較も入れました。 交互作用項の有無以外は同一の 3ファクターモデルで、標本数は約2800。線形回帰は R の lm()、回帰木は R の rpart() を使用し、rpart() は交互作用を考慮できないので交互項なしのみ実行しました。 <寄付予測>--------------------------------- 線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.60 線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.60 線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.61 回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.60 <引け予測>--------------------------------- 線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.25 線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.25 線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.26 回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.25 <寄引差予測>------------------------------- 線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.022 線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.027 線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.029 回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.042 ★ ------------------------------------------- ★の回帰木の出力図を下記 URL にアップしてみました。 http://u1.getuploader.com/sample/download/6502/sample_6502.png x1~3 がファクターで、葉の数値が y の予測値 (調整前) です。こんな簡単な木で線形回帰分析に勝てるとは…、何かの罠でしょうか (笑)。 この例では、ファクター xi >= 閾値 Ti の形式だけで再帰分割していますが、主成分分析を用いて座標変換を行い、c1 * x1 + c2 * x2 >= T1 といった形式のものも混在できるようにして運用しています。そうするのが良いかどうかは分かりませんが (^^;)。
Kartz様 はじめまして。 コメント、興味深く拝見しました。 NNを使った予測と同じようなことをされているように思いますが、主成分分析で座標変換た変数を利用してから決定木を使ったほうが良い結果が得られるのでしょうか? 重み付けの係数を理解しやすいという点はあるように思いますが、それ以上の理由がありますか? また、こうした分析は日足で行っているのでしょうか? 日中足は使わないのでしょうか? もしよろしければ教えてください。
> kartzさん Phaiです。 交互作用項 (相互作用項) は入れてません。 非線形項を入れたモデルは、なんだかモデル屋さんの趣味の領域ってイメージを勝手に持っていたためそこまでちゃんと研究していませんでした。 それだけに実務レベルで活用されているkartzさんの存在は大きいです。 バックテスト上ならいざしらず、フォワードテストでも交互作用項ありの方が優勢という点は素晴らしい結果ですね。 回帰木についてはよくわかりませんが、 上のべんけいさんのコメントのようにデータをσで区切って領域を分けて考えるのに対し、回帰木ではデータの最も良い区切り方を調べている-という理解で合ってるのでしょうか。 線形モデルで行き詰ったときに、レジームスイッチを考え、行列式や赤池情報量基準などの壁にぶつかり学生時の自分の不勉強を恨むよりも(笑)、 比較的簡単に分析が可能な回帰木は良い方法かもしれませんね。 参考になりました。ありがとうございます。 ちょっと話は違うかもしれませんが、 データの場合分けには長周期のファンダメンタル的ファクターを取り入れるのが個人的好みです。
コバンザメさん、はじめまして。 NN といいますか、領域分割の方法です。 3ファクター (x1,x2,x3 → y) の場合、標本は 3次元空間 (x1,x2,x3) に散布されますが、空間を X1,X2,X3軸のいずれかと直交する1つの平面で2分割し、結果として出来た2つの部分空間のそれぞれを同様にして再帰的に分割していく、というのが回帰木の構成法になります (各部分空間には、その空間に含まれる標本群に対する yの予測値がラベル付けされます)。 座標軸に直交する平面でしか分割できないのが問題なのですが、斜めに切るための平面として何を採用するかに悩んで、とりあえず、主成分分析で得られる新座標軸を同時に考慮することにしたのです。より良い結果が得られる保証はありませんが、悪くはならないやり方です。 分析は日足ベースです。「日中足を使う」が、リアルタイム or 若干のラグで理論価格を計算して裁定取引するという意味でしたら、この戦略では利益が出そうにないので考えておりません。 --- Phaiさん、 ファクターモデルで売買している方々の中には、(重)回帰分析という統計学の枠組みを「聖域」と思うのか、その内部に立ち入ろうとせず、ひたすらファクター探しの旅を続ける方がいらっしゃると思います。 個人的には、(重)回帰モデル (≠回帰木モデル) はかなり制約のきついモデルで、ファクターを生かせない (そして、もっと良いファクターを探さねばと思わせてしまう) 場面も多々あるように感じます。 制約のきつさゆえに過剰最適化されにくく、説明変数の個数と多重共線性に注意する程度でよいという利点は認めますが、旅を続ける方々を見るにつけ、「聖域」を汚すコメントをしたくなるのです (笑)。 マーケットの仕組みについては私よりずっとよくご存じでしょうに…。 ただ、制約が緩むと名状しがたい陥穽があちこちに出現しますので、こちら側に来られる際には 10倍ぐらい注意してくださいね。
Kartz様 詳しい解説有難うございます。 回帰木の場合、全ての領域に予測値が与えられるのですね。 遊びでNNを使っていますが、out of sampleでは思うような結果が得られずどうしたものか悩んでいましたので、参考になります。 現在、私が現在使っているストラテジーは裁定取引モドキばかりですので取引回数が減る日足は使っていませんが、一見無関係な(?)ファクターを考慮する場合、日足でないと上手くいきそうにないことはイメージとしてはわかります。 たいへん勉強になります。 有難うございます。
Phaiさん、 こんばんは。 統計的アプローチではありませんが、私が最近気にしているのは、 1)日銀の1%ルール 2)CSが最近おとなしい 3)コール建て玉>プット建て玉 の3点で、これが盛り上がらない市場の中で微妙に影響してきているのではと勝手に解釈しています。(笑) 直近ではボラも出てきたようですし、ようやくNYも調整局面入りの様相を呈しているので、そろそろトレンドラインへの回帰があるかもしれませんね。
> kartzさん Phaiです。 おっしゃるように、ファクターモデルはファクター探しなんですよね。 やることが単純な点が気に入ってます。 非線形モデルや回帰木などの自由度の高さは魅力的です。 ただ、単に数式をいじってモデルをフィットされるだけではダメそうなので、 その点をどうクリアしていくかについては少し時間がかかりそうです。
> saltfreakさん Topixじゃなく日経225の方でやってた頃はCSにいいように踊らされていましたが、最近そういえば大人しいですね。 1%ルールとコール建て玉>プット建て玉がどれくらい影響しているのかはわかりませんが、確かに3月は派手に踏まれた日が多かったです(笑)
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Author:Phai 4年前に専業トレーダーに転身。トレンドフォロー系のシステムをメインに複数のシステムで資産運用を行っています。メンバー100名以上→【FC2限定システムトレードコミュニティを立ち上げました】
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いつも拝見させていただいております。特にインターマーケット戦略については貴重な情報を公開していただいていると感謝しております。
(余計なお世話ですが)ファクターの評価期間を短くするのはいかがでしょうか?ただ長期的に有効なファクターは魅力的ですが。
> ファクターの評価期間を短くするのはいかがでしょうか?
Phaiです。コメントありがとうございます。
短くとって直近の傾向に適応させようとするとバックテスト上のパフォーマンスは低下してしまうんです。
これまで逆指標化になることはあまりなく、またなっても一時的ですぐに回復しています。
今回もそうなってくれるといいのですが。
はじめまして。
第一感として、予測値と実測値が逆相関になってしまっているなら、逆相関のときには売買を逆にしてみればいいのではないかと思いました。
試しに1ファクターでR^2が2%程度のシステムを作ってみて、逆相関のときに売買を逆にしたらどうなるかを見てみましたが、案に相違して、惨憺たる結果になりました。
一時的に正相関から外れる動きがあっても、元に戻ろうとするものらしく、下手なことはしないほうがいい場合もありそうです。
今回の場合もそうであればいいですね。
役に立たない意見で申し訳ありません。
>ひろさん
はじめまして。Phaiです。
> 正相関から外れる動きがあっても、元に戻ろうとするものらしく、下手なことはしないほうがいい場合もありそうです。
一応これまでは元に戻っていますので、そのまま経過を見て結果を報告したいと思います。
相関が崩れたときに新しい相関についていくかどうかという問題は、システムによってうまくいく場合もありますしそうでない場合もあるので難しいですね。
> 試しに1ファクターでR^2が2%程度のシステムを作ってみて
さらっと書かれてありますが、1ファクターでR^2=2%程度をぼんぼん作れるというのはすごいと思います。
こちらはN225の寄り引けですが、おそらくロジックは似た感じじゃないかと思います。
複数の指標を説明変数に用いて、まず各指標単独での相関から当日のN225の売買係数を決定し、それらの係数を加重平均して最終的に売買どちらか判断する、という一種の「一人ポートフォリオ」戦略なんですが、、、
(これらの説明変数の中には、ひろさんが書かれているように直近で逆相関になったら売買を反転させるような仕組みを取り入れたものもあります。
各説明変数によって、この反転システムが機能するものとしないものがあり、その因果性については私も未だ研究&勉強中という感じです。)
今年ここまでのPFは1.0を大きく割り込んでしまってます。
ただしまだ予測区間の中なのでそれほど心配はしてなくて引き続きフォワード経過観察中です。
以下定量的な分析でなくあくまで雑感ですけど、ウチのは市場が割りと順調に上向いていた3月頃までの成績が非常に悪く、逆に市場が停滞しだして以降若干持ち直してきてる感じです。
上述した直近の相関性による売買の反転ロジックを組み込んでいるモデルも組み込んでないモデルも、年明け以降一様にパッとせず、反転機能のあるなしと直近成績の良否には関連性は感じられないですね。
短期的に日本が世界に比べて若干デカップルしてる、ということでしょうか?
こうした場合、時間が経ってくると乖離した分を埋め合わせるような動きも出てくるので、まだパフォーマンス回復への期待は捨ててませんが、、、
日本が30年ぶりくらいに貿易収支が赤転したり、超長周期なファンダメンタル要因に変化が起こってきてるような気配を感じなくもないので、システムトレーダーにとってはストレスの掛かる時代になるのかな~。。。なんて思ったり(^^;
私は現在日中足のストラテジーしか走らせていないので、実際のところどうなのか判りませんが、日足寄り引けの場合、1年に250回程度しかシグナルが出ないので、相関が効かなくなった兆候を掴むのが遅れる懸念がありますよね。
私なら、先ずはその3つのファクターを使って日中足で上手く回転を効かせた戦略が構築できないか検討してみると思います。変数が24Hr開いていないと難しいのかも知れませんが...
あと、難しいことは良く解りませんが、妥当性検証に1000のサンプル数が必要なのであれば、日中寄り引けシステム構築に4年分のデータが必要で、稼動後1年儲けようと思えば、資金フローが5年間変わらないことを前提としなければならないのかと思います。サンプル数を増やすため、HSI、SGX等でも同等の変数を使って、同じような考えが他市場でも機能しているかも検証してみては如何でしょうか?
この程度しか思いつきません。
> 3月頃までの成績が非常に悪く、逆に市場が停滞しだして以降若干持ち直してきてる感じです。
同じですね(笑)
私のシステムもそうです。3月の勝率は33%でした(涙)
4月はなんとかプラスで終えました。
以前からの不調になるタイミングの傾向や、2、3月日経が相対的に強かったときにシステムが不調になったという点を考えると、このシステムは日本の低成長にベットしているような特徴を持ってるのかなと。。。
> コバンザメさん
> 相関が効かなくなった兆候を掴むのが遅れる懸念がありますよね。
そうですね。データ数が必要な相関を見るんじゃなく、何か別のスイッチようなものを見つけることができればいいのですが。
今の戦略は長期的にまずまず機能してくれそうな感じなのですが、週単位、月単位では成績が安定しません。実際に運用してみると、明らかにモデル外のファクターが効いている感覚がある日と、強い手ごたえを感じる日、2つがはっきり分かれています。
なので、日中足でやるとしても今のファクターが効く日とそうでない日を予測するような仕組みを考えておかないといけないのかなあと思っています。
積率相関係数の場合は外れ値の影響を受けやすいので、相関があるかどうかは外れ値を除いたデータで見たほうがよいと思います。σ以上と±σ以内と-σ以下の3つの領域に分けて相関の特徴をみるという方法もあります。
掲載されている図では過去も今年も優位な相関はないような気がするので、より踏み込んだモデルを作らないと実運用は難しいのでは。お互い頑張りましょう。
>べんけいさん
適当な期間で正規化して外れ値処理を行ってみました。
2σ、3σで丸めてt値はどちらも6.0以上ありますので過去の有意性は確認できます。
正規化したデータ値の範囲によって相関の特徴を見るというやり方はあまり試したことがないので参考になりました。
ありがとうございます。
こんにちは。2点ほどコメントさせてください。
(1) 3ファクターモデルとのことですが、交互作用項 (相互作用項) は追加してらっしゃいますか?
つまり、ファクターを x1~3 としたとき、モデル式に x1 * x2 や x1 * x2 * x3 などの積項を付与されているかどうかです。私の場合は、特別視することなく交互作用項あり・なしの両バージョンを作ってフォワードテストして、生き残ったものを使うというスタイルなのですが、経験から言うと、今のところ、交互作用項ありの方が優勢かなという結果になっています。
(2) 回帰木 (分類木) が良いかも?しれません。
この記事と同じような寄り引けシステムで、線形回帰分析と回帰木を比較したときの結果をご紹介します。ついでに、(1) の交互作用についての比較も入れました。
交互作用項の有無以外は同一の 3ファクターモデルで、標本数は約2800。線形回帰は R の lm()、回帰木は R の rpart() を使用し、rpart() は交互作用を考慮できないので交互項なしのみ実行しました。
<寄付予測>---------------------------------
線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.60
線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.60
線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.61
回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.60
<引け予測>---------------------------------
線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.25
線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.25
線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.26
回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.25
<寄引差予測>-------------------------------
線形回帰 (交互項なし) adj.R2 = 0.022
線形回帰 (2次まで交互項) adj.R2 = 0.027
線形回帰 (3次まで交互項) adj.R2 = 0.029
回帰木 (交互項なし) adj.R2 = 0.042 ★
-------------------------------------------
★の回帰木の出力図を下記 URL にアップしてみました。
http://u1.getuploader.com/sample/download/6502/sample_6502.png
x1~3 がファクターで、葉の数値が y の予測値 (調整前) です。こんな簡単な木で線形回帰分析に勝てるとは…、何かの罠でしょうか (笑)。
この例では、ファクター xi >= 閾値 Ti の形式だけで再帰分割していますが、主成分分析を用いて座標変換を行い、c1 * x1 + c2 * x2 >= T1 といった形式のものも混在できるようにして運用しています。そうするのが良いかどうかは分かりませんが (^^;)。
Kartz様
はじめまして。
コメント、興味深く拝見しました。
NNを使った予測と同じようなことをされているように思いますが、主成分分析で座標変換た変数を利用してから決定木を使ったほうが良い結果が得られるのでしょうか?
重み付けの係数を理解しやすいという点はあるように思いますが、それ以上の理由がありますか?
また、こうした分析は日足で行っているのでしょうか? 日中足は使わないのでしょうか?
もしよろしければ教えてください。
> kartzさん
Phaiです。
交互作用項 (相互作用項) は入れてません。
非線形項を入れたモデルは、なんだかモデル屋さんの趣味の領域ってイメージを勝手に持っていたためそこまでちゃんと研究していませんでした。
それだけに実務レベルで活用されているkartzさんの存在は大きいです。
バックテスト上ならいざしらず、フォワードテストでも交互作用項ありの方が優勢という点は素晴らしい結果ですね。
回帰木についてはよくわかりませんが、
上のべんけいさんのコメントのようにデータをσで区切って領域を分けて考えるのに対し、回帰木ではデータの最も良い区切り方を調べている-という理解で合ってるのでしょうか。
線形モデルで行き詰ったときに、レジームスイッチを考え、行列式や赤池情報量基準などの壁にぶつかり学生時の自分の不勉強を恨むよりも(笑)、
比較的簡単に分析が可能な回帰木は良い方法かもしれませんね。
参考になりました。ありがとうございます。
ちょっと話は違うかもしれませんが、
データの場合分けには長周期のファンダメンタル的ファクターを取り入れるのが個人的好みです。
コバンザメさん、はじめまして。
NN といいますか、領域分割の方法です。
3ファクター (x1,x2,x3 → y) の場合、標本は 3次元空間 (x1,x2,x3) に散布されますが、空間を X1,X2,X3軸のいずれかと直交する1つの平面で2分割し、結果として出来た2つの部分空間のそれぞれを同様にして再帰的に分割していく、というのが回帰木の構成法になります (各部分空間には、その空間に含まれる標本群に対する yの予測値がラベル付けされます)。
座標軸に直交する平面でしか分割できないのが問題なのですが、斜めに切るための平面として何を採用するかに悩んで、とりあえず、主成分分析で得られる新座標軸を同時に考慮することにしたのです。より良い結果が得られる保証はありませんが、悪くはならないやり方です。
分析は日足ベースです。「日中足を使う」が、リアルタイム or 若干のラグで理論価格を計算して裁定取引するという意味でしたら、この戦略では利益が出そうにないので考えておりません。
---
Phaiさん、
ファクターモデルで売買している方々の中には、(重)回帰分析という統計学の枠組みを「聖域」と思うのか、その内部に立ち入ろうとせず、ひたすらファクター探しの旅を続ける方がいらっしゃると思います。
個人的には、(重)回帰モデル (≠回帰木モデル) はかなり制約のきついモデルで、ファクターを生かせない (そして、もっと良いファクターを探さねばと思わせてしまう) 場面も多々あるように感じます。
制約のきつさゆえに過剰最適化されにくく、説明変数の個数と多重共線性に注意する程度でよいという利点は認めますが、旅を続ける方々を見るにつけ、「聖域」を汚すコメントをしたくなるのです (笑)。
マーケットの仕組みについては私よりずっとよくご存じでしょうに…。
ただ、制約が緩むと名状しがたい陥穽があちこちに出現しますので、こちら側に来られる際には 10倍ぐらい注意してくださいね。
Kartz様
詳しい解説有難うございます。
回帰木の場合、全ての領域に予測値が与えられるのですね。
遊びでNNを使っていますが、out of sampleでは思うような結果が得られずどうしたものか悩んでいましたので、参考になります。
現在、私が現在使っているストラテジーは裁定取引モドキばかりですので取引回数が減る日足は使っていませんが、一見無関係な(?)ファクターを考慮する場合、日足でないと上手くいきそうにないことはイメージとしてはわかります。
たいへん勉強になります。
有難うございます。
Phaiさん、
こんばんは。
統計的アプローチではありませんが、私が最近気にしているのは、
1)日銀の1%ルール
2)CSが最近おとなしい
3)コール建て玉>プット建て玉
の3点で、これが盛り上がらない市場の中で微妙に影響してきているのではと勝手に解釈しています。(笑)
直近ではボラも出てきたようですし、ようやくNYも調整局面入りの様相を呈しているので、そろそろトレンドラインへの回帰があるかもしれませんね。
> kartzさん
Phaiです。
おっしゃるように、ファクターモデルはファクター探しなんですよね。
やることが単純な点が気に入ってます。
非線形モデルや回帰木などの自由度の高さは魅力的です。
ただ、単に数式をいじってモデルをフィットされるだけではダメそうなので、
その点をどうクリアしていくかについては少し時間がかかりそうです。
> saltfreakさん
Topixじゃなく日経225の方でやってた頃はCSにいいように踊らされていましたが、最近そういえば大人しいですね。
1%ルールとコール建て玉>プット建て玉がどれくらい影響しているのかはわかりませんが、確かに3月は派手に踏まれた日が多かったです(笑)
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